【JPN vs TSL】米国プロ予備軍に及ばず
TEAM | 1Q | 2Q | 3Q | 4Q | total |
TSL選抜 | 7 | 6 | 14 | 9 | 36 |
日本代表 | 3 | 0 | 7 | 6 | 16 |
現地3月1日、米国テキサス州フリスコにあるNFLダラス・カウボーイズの練習拠点『フォードセンター・アット・ザ・スター』で行われた日本代表対TSL選抜の一戦は、16対36でTSL選抜が勝利した。
先にチャンスを掴んだのは日本代表だった。自陣29ヤードから始まったTSL選抜の最初の攻撃を3&アウトに仕留めると、元NFLパンターのマット・ダラーのパントをDB山本泰世(オービック)がブロック。DB中谷祥吾(IBM)がこぼれたボールをゴール前4ヤードに運んで、このチャンスを第1Q6分11秒にK鈴木健太(慶應)が22ヤードFGに繋げて先制した。
直後のTSLの攻撃も3プレー目にDL平澤徹(オービック)がインターセプトに仕留めて再び敵陣からの攻撃権を得たが、ここからTSLが反撃。DBグレン・ハリスにインターセプトを喫して与えてしまい、第1Q12分40秒に元NFLテネシー・タイタンズのQBザック・メッテンバーガーからWRエリック・ブランディジへの45ヤードのTDパスを決められて逆転を許してしまった。
第2Qにはメッテンバーガーに代わって登場したQBジェームズ・タバリーが、元NFLテネシーのRBアントニオ・アンドリュースを筆頭に、リロイ・ウィルソン、エリオット・テイラーの3人のRBのランでリズムを作り、第2Q8分02秒にウィルソンの3ヤードTDランで加点(PAT失敗)。3対13で折り返しとなった。
第3Qに入ってもTSL選抜のインサイドのランを止められず。第3Q4分01秒にQBメッテンバーガーのスニークによるTDを奪われた。さらに次の日本代表の攻撃機会もインターセプトで失って第3Q7分06秒にメッテンバーガーからWRラクビオンテ・ゴンザレスへのTDパスを許した。
3対27と大きく差を広げられた日本代表だが、自陣25ヤードから始まった攻撃機会にパッシングユニットが機能。QB高木がWR近江克仁(IBM)、西村有斗(オービック)と立て続けにロングパスを決めて、第3Q8分27秒に近江への22ヤードTDパスを決めて反撃。第4Q最初の自陣17ヤードから始まった攻撃機会も、WR松井理己(富士通)のロングパス捕球を足がかりに敵陣に進攻。WR岩松慶将(富士通)へのパスでゴール前に迫り、第4Q2分47秒にRB藤本拓弥(パナソニック)の7ヤードTDラン(PATパス失敗)で、10点差まで詰めた。
さらに得点圏に攻め込まれたピンチをDB山本(泰)のインターセプトでしのいだ日本代表だが、自陣9ヤードから始まった攻撃機会はセーフティを献上。しかし、LB林直輝(パナソニック)のプレッシャーや、DL藤谷雄飛(富士通)のQBサックでTSLの攻撃をパントに追い込むと、ロングナップをミスしたボールをDB辻篤志(パナソニック)がリカバーして敵陣15ヤードからの攻撃機会を獲得。しかし、このシリーズはTSL守備フロントの猛烈なプレッシャーを浴びてファンブルで失い、試合残り時間3分にもTSLにTDを許し差を広げられた。
「よくやった部分もあるし、もちろんもっとできる部分もある。ただ、言い訳なしでこの結果は受け止めなければならない。これが今の実力。これが皆の持っている能力のすべてだとは思わない。実際にいいタックルもいいキャッチもできていた。大事なことはこういう経験をした人が自分のチームに帰って、なんとか伝えて、国内でももっとレベルの高い競争をしなければならない。敵味方関係なく国内のリーグのレベルを皆で上げて、このぐらいのレベルには勝てるスタンダードをまずは我々がもたなければならない」
日本代表を率いた藤田智HCは、試合後のロッカールームで、この経験を糧に日本代表選手たちが中心となって国内リーグのレベル向上に繋げていくことを促した。
photo:Kiyoshi Ogawa/JAFA
TSL vs JAPAN