【U19世界選手権】メキシコに敗れて4位 優勝はカナダ
現地時間7月10日(日)※日本時間同日、中華人民共和国ハルビン市で開催されている第4回IFAFアメリカンフットボール U-19 世界選手権大会が行われ、U-19日本代表がU-19メキシコ代表と対戦し、7対24のスコアで敗れました。敗れたU-19日本代表は、4位となりました。
なお、この試合のU-19日本代表ゲームMVPには、8回捕球80ヤードを記録したTE勝部 樹
(関西学院大学1年)が選ばれました。
決勝戦は、第1回大会から4大会連続で同じ顔合わせ。第2回王者のカナダが、第1回、第3回大会覇者のアメリカを相手に24対6で勝利。2大会ぶり2度目の優勝を飾りました。
この結果、第4回IFAFアメリカンフットボール U-19 世界選手権大会の最終順位が確定し、1位:カナダ、2位:アメリカ、3位:メキシコ、4位:日本、5位:オーストリア、6位:オーストラリア、7位中国となりました。
U-19日本代表 山嵜 隆夫監督(大阪産業大附属高等学校)
(メキシコ戦を振り返って)
(第1Qの)リードオプションのファンブルからタッチダウンを奪われたのが痛かった。それとゴール前でインターセプトされたのも痛かった。ディフェンスはよく踏ん張っていた。ランが出ないからパスをあれだけ投げればインターセプトされるのはしょうがない。課題が浮き彫りになった試合だった。ランニングプレイをもっと出さないといけない。スプレッドオフェンスだからラインをタイトにしているけど、外国と同じことをしていたら日本はランは出ない。絶対に変えないといけない。
(今大会を振り返って)
選手の成長は凄く感じた。技術的なことはもちろん人間的なところも最後はきっちりとしていた。(ハルビンに来て)中国人の素晴らしさを感じた。大会的にはすごく良かった。
(今大会の参加意義)
結果は4位だったが、上のレベルの国と同じ土俵で戦えたので、次のステップとしてもう少し上のステージを狙えるような大会になったと思う。結果としては満足していないけど、次につながる大会になったと思う。
U-19日本代表 TE勝部 樹(関西学院大学1年)
(MVPの感想について)(TEの)若松が怪我をして、若松の分も頑張ろうと思っていました。当初からパスオフェンスになると分かっていたので、自分がチームを勝たせるという気持ちでプレイしていました。
(メキシコ戦について)今日の試合は最初から厳しい試合になると分かっていましたけど、その中でもオフェンスで勝とうと言っていました。序盤は良いテンポで進めていったけど、途中からインターセプトや小さいミスをしだして自滅をしてしまいました。その中でも、チームとしては今日が一番良かったと思います。
U-19日本代表 キャプテン RB元山 伊織(早稲田大学2年)
初めは最初はみんなどちらかというと消極的で、自分がキャプテンになった時はチームが一つになっていないと感じました。(日本での)強化合宿やハルビンでの練習など色々な経験があってみんなが一つになりました。最後のメキシコ戦は結果的に負けてしまいましたけど、みんな楽しそうにプレイしていたので、僕らとしては良い経験になったし良い大会だったと思います。これからは各々がライバルになりますけど、この経験を生かして、次のステージに生かしていきたいと思います。
ゲームサマリー
日本のレシーブで始まったこの日の試合、日本は自陣24ヤードから始まった最初のドライブで、今大会初先発のQB荒木 優也(立命館大学1年)が、WR高地 駿太朗(早稲田大学2年)、WR阿部 拓朗(関西学院大学1年)らに次々とパスを決め敵陣へ侵入。しかし、ゴール前15ヤードの第4ダウン3ヤードでフォースダウンギャンブルに失敗して攻撃権を失った。
それでも、次のメキシコの攻撃をスリーアンドアウトに抑えた日本。自陣31ヤードからの攻撃でファーストダウンを1回更新するも、敵陣46ヤード、第2ダウン7ヤードの場面でリードオプションからのピッチが乱れてファンブル。そのままメキシコにリターンタッチダウンを献上し、先制点を許した。
その後のメキシコの攻撃では、重厚なラン攻撃に苦しめられた日本だったが失点せずパントに抑えた。自陣2ヤードで攻撃権を得た日本は、ここからロングドライブを開始。QB荒木が、TE勝部 樹(関西学院大学1年)、WR河波 正樹(Seaquam Secondary School3年)、WR小倉 豪(日本大学1年)ら異なるレシーバーに次々とパスを通し、敵陣に侵入。そして迎えたゴール前での第2ダウン4ヤードでRB元山 伊織(早稲田大学2年)がタッチダウンランを決め、第2Q残り3分23秒に7対7の同点に追いついた。
しかし日本は、相手QBのランを軸にゲインを許すと、前半終了残り20秒に24ヤードのフィールドゴールを決められ、7対10で前半を折り返した。
日本は、後半最初のメキシコのドライブをスリーアンドアウトで止めると、自陣45ヤードからブレナン 翼(早稲田大学1年)が敵陣32ヤードまで戻すナイスパントリターンを披露。絶好のフィールドポジションを得たが、メキシコ陣17ヤードでの第3ダウン7ヤードの場面、QB荒木のWR木村 和喜(立命館守山高校3年)を狙ったパスが痛恨のインターセプト。攻撃権を喪失してしまった。
それでも日本は、次のメキシコの攻撃でファンブルを誘発するとそれをリカバリーして、攻撃権をゲット。しかし、ここでも得点には結びつけられなかった。結局、第3Qはお互いに得点できず、勝負は第4Qへ。
第3Q終了間際から攻めていた日本は第4Q、敵陣42ヤードまで攻めたが、QB荒木がインターセプトを献上。その直後の50ヤードから始まったメキシコの攻撃では、2つのランプレイでゴール前9ヤードまで進まれると、タッチダウンパスを奪われた。
10点のビハインドを負った日本は、自陣12ヤードからの攻撃でQB荒木がこの日自身3つ目のインターセプトをされて、攻撃権を喪失。このピンチにタッチダウンを奪われ、7対24と引き離された。
スリーポゼッション差をつけられた日本は、1本でもタッチダウンを返したいが、試合残り5分46秒から始まったドライブでゴール前12ヤード進んだが、4連続パス失敗に終わり万事休した。