【カレッジ】中国代表に72対0で完勝 3位が確定
現地時間6月10日(金)※日本時間11日、メキシコ合衆国モンテレイ市のモンテレイ工科大学で開催されている『第2回アメリカンフットボール大学世界選手権大会』が行われ、カレッジ日本代表が中国代表と対戦し、72対0のスコアで勝利しました。これで日本代表は2勝2敗で全日程を終了し、今大会の3位が確定しました。
なお、今大会の主催FISUが選出したこの試合のカレッジ日本代表ゲームMVPには、K/P大塚 健一(京都大学)が受賞しました。
■カレッジ日本代表 鳥内 秀晃監督(関西学院大学アメリカンフットボール部監督)
◇中国戦を振り返って
ファンダメンタルのレベルが違いすぎるので危ない状況だったけど、我々は自分たちのやってきたことをやるだけだった。小手先ではなく、反則もなしでやろうと言っていて、(選手たちは)ちゃんとやってくれた。
◇今大会を振り返って
日程が決まらなかったり、アメリカ代表もどういうメンバーが来るか分からず、情報がなくて厳しかったのは確か。そんな状況でもコーチ陣は作戦を練ってよくやってくれた。アメリカ代表、メキシコ代表と中1日でやるのは正直しんどかった。アメリカとは120%でやったので、(メキシコ戦までに)体力を回復するのが厳しかった。それでも、選手たちは持っている力を出し切ってくれた。スペシャルプレイを含めてフォースダウンでは自分がコールしていたけど、そこでの成功率が良くなく、準備が足らなかったとは思う。そのあたりは、今後の課題にします。
■カレッジ日本代表 K/P大塚 健一(京都大学)
◇ゲームMVP受賞の感想
PATとキックオフしか蹴っておらず、オフェンス、ディフェンスの皆が得点して守ってくれたため自分は得点が取れました。本当にチームのおかげで受賞できたと思います。
◇今大会を振り返って
最初は天然芝でびっくりして、地面がボコボコの中で蹴らないといけないと思いましたけど、それが海外では当たり前。今後も代表に選ばれたいし、国際大会で勝っていくにはメンタルや技術を磨く必要があると思いました。そういった部分が自分には足りないことを痛感した遠征だったので、それが改めて分かっただけでも日本に帰ってもっと頑張れるいいきっかけになりました。
■カレッジ日本代表 キャプテンQB政本 悠紀(早稲田大学(卒))
◇今大会を振り返って
フィジカルとスピードで差を感じた大会でしたけど、もう少し点数が取れたり、ディフェンスも止められたりしたのではないかと思いました。(アメリカとメキシコに勝つのは)今後、絶対無理ということは感じませんでした。でも、自分たちのミスが響いている場面があったので、それはもったいなかったと思います。スピードやフィジカルの大切さを伝えて、日本のアメリカンフットボール界を向上させていきたいです。
◇キャプテンとしてチームを率いて
学年も幅が広く、個性的なメンバーが多くすごく楽しかったです。最初はまとめるのが大変でしたけど、みんなアメリカンフットボールが好きなので、試合になれば一つになりました。
ゲームサマリー
日本代表のレシーブで試合がスタート。日本代表は自陣44ヤードから始まった攻撃で、RB古川 真宙(関西大学)の3連続ランで敵陣17ヤードまで侵入すると、QB西山 雄斗(立命館大学)からRB山崎 龍哉(早稲田大学)へ先制のタッチダウンがヒット。キックも決めて7対0とリードする。
さらに日本代表は、中国の攻撃をスリーアンドアウトで止めた後、敵陣38ヤードから始まった攻撃シリーズではランプレイを展開してゴール前10ヤードまで前進。最後は、RB高口 和起(日本大学(卒))がエンドゾーンへ走り込み、14対0と差を広げる。続く中国の攻撃をパントに抑えた日本代表は、このパントをWR猪熊 星也(立命館大学)がリターンタッチダウン。なおも、ファンブルリカバーで攻撃権を奪取すると、敵陣30ヤードからの攻撃でQB高橋 遼平(日本大学)が右サイドを走るWR西村 有斗(日本大学(卒))へタッチダウンパスを通して28対0とした。
第1Q残り2分8秒にはWR西村がパントリターンタッチダウンを決めて、35点差に広げた日本代表。第2Qに入っても、DL山崎 奨悟(日本大学)がファンブルリカバータッチダウンとセイフティを奪い加点。さらに、RB古川が6ヤードタッチダウンを決めて、日本代表は51対0で前半を折り返した。
日本代表は第3Qに古川のこの日自身2つ目となるタッチダウンラン、LB遠藤 颯(神戸大学)のインターセプトリターンタッチダウンで14点を追加。第4QにもQB高橋から猪熊への11ヤードタッチダウンパスが決まり、中国相手に完勝した。