【カレッジ】メキシコ代表に3対36で敗戦
現地時間6月8日(水)※日本時間9日、メキシコ合衆国モンテレイ市のモンテレイ工科大学で開催されている『第2回アメリカンフットボール大学世界選手権大会』が行われ、カレッジ日本代表がメキシコ代表と対戦し、3対36のスコアで敗れました。これで日本代表は1勝2敗。今大会の最終戦となる次戦は、6月10日に中国代表と顔を合わせます。
なお、今大会の主催FISUが選出したこの試合のカレッジ日本代表ゲームMVPには、DL仲里 広章(立命館大学(卒))が受賞しました。
■カレッジ日本代表 鳥内 秀晃監督(関西学院大学アメリカンフットボール部監督)
◇メキシコ戦を振り返って
もう少し勝負したかった。体力的に中1日ということで辛かった。相手のランナーも良かったけど、タックルミスは一歩の出足が遅かった。(メキシコとは)フィジカルの差が一番大きかった。(今後世界と戦うためには)体力を強化する必要がある。(中国戦に向けて)全力でやるだけ。
■カレッジ日本代表 DL仲里 広章(立命館大学(卒))
◇メキシコ戦を振り返って
アメリカ戦から中1日で厳しい部分もありましたが、やはりタックルというフィジカルの差が大きかったです。ディフェンスとしては(相手攻撃を)しっかり止めて、もっとオフェンスに楽させたかったです。(メキシコのラン攻撃は)システム的には止まっているようになっていますけど、それでもタックルを外してセカンドエフォートでやられたところがダメでした。アメリカと比べると、メキシコのほうが強かった気がします。
◇今後世界と戦うためには
フィジカルの差を埋めることです。どんな体格の外国人がきても対抗できるような体を作ることが重要だと思います。タックルする際も相手の芯を捉えて、常に外国人を止めるイメージを持ってプレイすることが大事だと思います。
◇メキシコ戦で日本が良かったこと
最後までみんな諦めなかったことです。そういった気持ちは後々、接戦になった時一番重要なカギになると思いますので、日本人らしく最後まで諦めないことを意識して戦っていました。
◇中国戦に向けて
まだ大会が終わったわけではないので、最後まで手を抜かずに全力でプレイします。
■カレッジ日本代表 LBコグラン ケビン(早稲田大学(卒))
◇メキシコ戦を振り返って
(メキシコの)バック陣は速くて強くて一人では止められず、指の先がかかっただけでは止まらなくてフィジカルの差がありました。
◇第1回大会のメキシコ代表と比較して
第1回大会ではワンタックルで倒せたけど、今回は全然レベルが違っていました。
◇今後世界と戦うためには
自分が経験したことは凄く貴重なことなので、口だけでなく行動でも示していきたいです。まだまだ意識が低いので、国内だけでなく世界も見るようにしていきたいです。
◇中国戦に向けて
1位になることはできないと思いますけど、まだまだ日本代表としてプレイできることは嬉しいことなので、絶対勝ってみせます。
ゲームサマリー
日本代表のキックオフで始まったこの日の試合。日本代表は、タッチバックして始まったメキシコの攻撃で、いきなり75ヤードのランプレイを許しゴール前5ヤードまで進まれると、その次のランプレイでタッチダウンを許してしまう。わずか2プレイで7点のビハインドを負った日本代表は、その後の攻撃でファーストダウンを更新できなかった。
日本代表は、メキシコ代表の力強いラン攻撃に手を焼き、その後も敵陣43ヤードから始まった相手の攻撃で、再び50ヤードを超えるタッチダウンランを奪われ、第1Qで14点のビハインドを負った。
第2Q、最初のプレイでQB西山 雄斗(立命館大学)からWR成田 光希(立命館大学)へパスが通り、ようやくこの試合初めてのファーストダウン更新。その後も、QB西山からWR西村 有斗(日本大学(卒))へのパスが成功し敵陣に侵入する。さらにQB西山からWR西村へのパス、RB西村 七斗のランでゲインすると、フォースダウンギャンブルではRB李 卓(慶應義塾大学)のランでファーストダウン更新。敵陣25ヤードまでボールを進める。なおも、QB西山からRB西村への6ヤードパスが決まり前進するがタッチダウンを奪えず。結局、K大塚 健一(京都大学)のフィールドゴールで3点を返し、日本代表は3対14とした。
その後の相手攻撃をパントに抑えた日本代表は、自陣23ヤードからの攻撃で、QB西山からTE青根 智広(関西大学)へ19ヤードパスがヒットし、ファーストダウン更新。さらにQB西山からWR猪熊 星也(立命館大学)へ24ヤードのパスが通り敵陣34ヤードまで進むと、QB西山からTE佐々木 雄矢(京都大学)のパスで23ヤードまで前進した。しかしこのドライブは得点に結び付けられず、前半が終了した。
第3Q、自陣30ヤードから始まった日本代表の後半最初のドライブは、ファーストダウンを1回更新するも、その後が続かずパントに終わった。その後のメキシコの攻撃では、70ヤード超のロングパスを通されタッチダウンを献上。3対21と引き離されてしまった。
続く自陣16ヤードから始まった日本代表の攻撃は、スリーアンドアウト。その後のメキシコの攻撃でファーストダウンを更新させなかった日本代表は、自陣20ヤードからの攻撃でパントに終わるが、メキシコ代表がこれをファンブルして日本代表がリカバーした。
自陣37ヤードで攻撃権を得た日本代表は、この絶好のチャンスにQB西山からWR高津佐 隼矢(法政大学)へのパスが通り敵陣28ヤードへ侵入。しかし、フォースダウンでパントフォーメーションからのトリックプレイが失敗に終わり、攻撃権を喪失。すると、69ヤードランのビッグゲインで自陣11ヤードまでメキシコ代表に攻め込まれる。最後はゴール前1ヤードでエンドゾーンに飛び込まれ、この日4つ目のタッチダウンを許した。
第4Q、点差を縮めたい日本代表は、WR西村の好リターンで敵陣38ヤードから攻撃スタート。しかし、ここでもパントに抑えられ得点できなかった。P大塚の好パントで敵陣3ヤードから始まったその後のメキシコの攻撃では、ランによる2つのビッグゲインを許し、タッチダウンを奪われると、2点コンバージョンも決められ3対36とされた。
自陣45ヤードから始まった日本代表の攻撃は、QB西山の2つのパス成功で敵陣まで侵入。しかし、QB西山がエンドゾーン付近に投じたロングパスがインターセプトされた。それでも、日本代表は守備陣が踏ん張り相手の攻撃をパントに抑え、自陣12ヤードから攻撃開始。その攻撃でもスリーアンドアウトに抑えられ万事休した。