メキシコに6対14で惜敗も世界2位
現地時間5月11日(日)※日本時間同日、スウェーデン王国ウプサラ市のオスタエンゲンIPで開催されている『第1回アメリカンフットボール大学世界選手権大会』が行われ、カレッジ日本代表がメキシコ代表と対戦。6対14のスコアで敗れ、通算3勝1敗の成績で全日程を終了しました。この結果、カレッジ日本代表は、2位となりました。なお、4戦全勝のメキシコが初代の大学チャンピオンに輝き、3位スウェーデン(2勝2敗)、4位フィンランド(1勝3敗)、5位中国(0勝4敗)という結果になりました。
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今大会の主催FISUが選出したこの試合のカレッジ日本代表チームMVPには、パス16回投げ9回成功、109ヤードを記録したQB荒木 裕一朗(立命館大学)が選ばれました。
なお、第2回大会は2年後の2016年にメキシコで行われます。
カレッジ日本代表 水野 彌一監督(追手門学院アメリカンフットボール部総監督)
今日はメキシコを褒めるべき。ゲームプランが良かった。選手の持ち味をよく出していた。
(大会を振り返って)最初の3試合で選手もコーチもだれてしまうと思ったが、そういうこともなく最後までいい努力をしてくれた。そういう意味で、全員を褒めてあげたい。今回のチームは本当に良いチームだった。日本のチーム作りの仕方は、今回参加したチームには良い見本になったと思う。日本にとっては、日本中の選手やコーチが集まり優秀なコーチの下でチーム作りを学ぶということは、参加した選手たちにとって良い勉強になったと思う。これは日本の財産です。後世につなげていってほしい。
カレッジ日本代表 QB荒木 裕一朗 (立命館大学)
自分の出来は悪くなかったと思いますけど、結果として得点につながりませんでした。もっと決めきれるところがあったと思います。
大会自体すごく楽しかったです。(自身も日本代表として参加した)U-19で勝ったメキシコ相手に負けたのはすごい悔しかったですけど、まだまだ上がいることが分かりました。再び世界大会を目指すモチベーションになりました。
カレッジ日本代表 主将 OL服部 真明 (立命館大学)
(今日のメキシコ戦について)OLとしては前半上手くいってなかったけど、後半はランも出始めて上手く機能していました。勝てるとは思ったけど、結果がすべてです。
(今大会を振り返って)これまでこれほど長期間の遠征を経験したことがなかったので正直しんどいところが多かったですけど、その分みんなといる時間が長かったし、他大学の人と本気でフットボールすることで今までにない考え方を持つことができ、刺激になりました。今までシニアの代表を考えたことはなかったですけど、成長したらチャレンジしたい気持ちが湧いてきました。今後のことを考えると今回はいい経験でしたが、負けたことが一番大きいので現時点では簡単に良い経験だったと言えないです。純粋に悔しいです。負けたら悔しいということを改めて思い出しました。
ゲームサマリー
コイントスでキックを選択した日本代表は、ディフェンスからスタート。ファーストダウンを1回更新されるが、サードダウン19ヤードの場面で、DL高橋 伶太(立命館大学)がファンブルを誘発して、自らリカバーして攻撃権を奪取する。敵陣32ヤードから始まった日本代表の攻撃は、QB石内 卓也(関西大学)が、WR頓花 達也(立命館大学)へ18ヤードのパスを通すが、WR頓花が相手守備をジャンプで交わすも着地の際にファンブル。攻撃権を失ってしまう。
その後、一進一退の攻防が続き、第1Qは両チーム無得点のまま終了する。試合が動いたのは第2Q。メキシコが自陣20ヤードから始めた攻撃で、日本代表はサードダウン21ヤードの場面、57ヤードのランを許してしまう。これで一気に自陣34ヤードまで攻め込まれた日本代表は、12ヤードパスと反則でゴール前10ヤードまで進まれると、第2Q残り8分23秒に10ヤードタッチダウンランを許してしまう。
7点のビハインドを負った日本代表は、その後の3度の攻撃権も得点に結びつけることができず、前半を0対7で折り返す。
後半にレシーブからスタートした日本代表は最初のドライブで、井上 周(立命館大学)、高口 和起(日本大学)らRB陣のラン攻撃を軸にQB荒木 裕一朗(立命館大学)のパスも絡め敵陣まで侵入。すると、第3Q残り6分12秒、サードダウンゴールのシチュエーションでWR頓花が2ヤードタッチダウンランを決める。しかし、その後のエクストラポイントを外してしまい、6対7で同点には追いつけず。試合はメキシコリードのまま、勝負の第4Qに突入する。
第3Qから続いた相手ドライブで自陣24ヤードまで攻め込まれた日本代表。しかし、相手のフィールドゴール機会にDB石井 悠貴(立命館大学)がこれをブロックして、相手の追加点を阻む。直後の日本代表の攻撃は敵陣42ヤードまで進むも攻めきれず。時間だけが過ぎていく。
すると、試合時間残り4分48秒、メキシコは、自陣40ヤードから始まった攻撃で、2つのランで日本陣内45ヤードまで前進。ここで日本代表は、セカンドダウン10ヤードの場面で45ヤードランを許すと、最後は3ヤードタッチダウンランを許してしまう。これで得点は6対14。
最後の望みをかけた日本代表のドライブは、試合時間残り1分25秒、自陣9ヤードから開始。QB荒木の21ヤードパス、10ヤードラン、27ヤードパス、3ヤードパス、10ヤードパスで敵陣20ヤードまで前進。この時点で残り9秒。QB荒木はRB梅原 駿へのパスを狙うが失敗。試合時間残り3秒、QB荒木は相手のラッシュをかわして、エンドゾーン内のWR頓花へパス。WR頓花はパスキャッチしたようにも見えたが、判定は無情にもインコンプリート。試合終了となった。