スウェーデンで初練習 水野監督が見たチーム状況は
現地26日、前日にスウェーデン入りした日本代表は、到着後に初練習を行いました。午前中は、オフェンスが宿泊先近くの練習場でウォークスルー、ディフェンスはホテルからバスで約5分のジムで汗を流しました。
午後は、ホテル近くの練習場で防具を付けた練習を行った日本代表。コンディショニングトレーナーの下、ストレッチを行った選手たちは、久しぶりの運動のためかやや顔をしかめる場面も。しかし、時間が進むにつれ体が順応しているようでした。
ただ、全体練習をやって日が浅いためか、副主将のDL高橋伶太が全員の前で「優勝しなければ帰れない気持ちで戦う」と気を引き締めれば、キャプテンのOL服部真明(立命館大学出身)も「勝つために来ている。負けて帰りたくない。まだバラバラしているところもあるので気を引き締めていこう。みんなでやれば絶対よくなる」と、現状のチームを鼓舞しました。
それでも、初練習を見守った水野彌一監督は、現状のチーム状態について「日本で(練習を)3回見ましたけど、だいぶ慣れてきています。お互いに気心を知れている仲でもあるし。何と言っても、コーチの意思がだいぶスムーズに伝わるようになってきています。今日と明日、そして明後日の計3回の練習に意味があると思っています。コーチもこの3日間で仕上げていく言っていますので」と、話しました。
3回の練習に重きを置く水野監督は、その理由について、「(3回の練習で)もう少しリズムを出していってほしい。まだ戸惑っている部分もあるし、徐々に慣れてきてくれればいいですね。特にQBが慣れてきてプレイのリズムを作れるようになると、もっとチームは良くなります。アメリカンフットボールは、オフェンスに関して言えばQBが重要ですよ。ディフェンスについては、外国人の大きなラインと戦うにはブリッツなどで仕掛けたほうがいいですね。その練習もしています。(正面から)バチーンと当たると壁にぶつかったような感じになってしまうので、足を動かしたほうがいいですね」と説明。
選手たちが気に掛けるチームの雰囲気については、「ある程度はしょうがない。1年間ずっと一緒にやっているチームのようにはいかないと思っています。ただ、フットボールをよく知っている子たちだから、コミュニケーションを取るのは難しくないと思います。急造チームの割にはみんなよくやっています。オフェンスもディフェンスもコーチがよくまとめている」と水野監督は話すようにあまり気に留めてはいない様子。選手とコーチを信頼しています。
最後に水野監督は、「平井(英嗣)団長に怒られるかもしれませんが」と笑顔で前置きしつつ、「格好悪くてもなんでもいいから勝とう。とにかく勝たないと面白くない。やっぱりアメリカンフットボールみたいなスポーツは、あまり行儀よく縮こまってもしょうがないと思う。余計なことはしてはいけませんが、多少粗いほうが魅力があると思いますよ」と、勝利に対する飽くなき執念を見せてくれました。