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【TWG2022準々決勝レポート】強豪オーストリアに惜敗。しかし目に見えた成長の証


米国アラバマ州バーミンガムで開催されているザ・ワールド・ゲームズ(TWG)。フラッグフットボール競技は7月12日に準々決勝を行った。女子日本代表はオーストリアと対戦。昨年12月の世界選手権で3位となった強豪を相手に32対39と僅かに及ばなかったが、対等に点を取り合う成長の証を見せた。

攻撃全シリースでTDを挙げたオーストリアに対し、日本は8シリーズ中5回のシリーズでTDを挙げた。得点できなかったのは最初と2回目のシリーズ、前半終了間際に回ってきた攻撃機会にロングパスを捕球したC佐藤由樹がエンドゾーンに僅かに届かなかった3回のみだった。

序盤2シリーズで得点を挙げられなかった日本だが、流れを変えたのはQB目黒七星だった。0対12の状況で登場すると、WR中畑友里にロングパスを決めてシリーズを更新。C佐藤由樹のラン・アフター・キャッチでゴールに迫り、佐藤へのTDパスを決めた。

後半19対32と2ポゼッション差になった直後にも登場した目黒は、WR三宅萌が前に上がった守備の裏をとった瞬間に絶妙なタイミングでパスを決めて1プレーでTD。1ポゼッション差で食い下がる展開を作った。

もう一人、活躍が光ったのがWR中畑だった。これまでの試合も確実な捕球でドライブの中核を担ってきた中畑だが、13対25で迎えた後半最初の攻撃機会に、反則で下がったところからTDパスをレシーブ。さらに三宅のTD後の1ポイント・コンバージョンの時にも、反則で下がったところからのパス捕球によってコンバージョンを成功させた。

中畑は昨年12月の世界選手権出場時には、パス捕球に課題があり試合出場機会がほとんどなかった。しかし、今大会に向けて劇的な成長を遂げて先発メンバーとなった。二番手QB目黒と共にフラッグ女子日本代表の成長を象徴する存在だ。

この結果日本はブラジル、イタリア、フランスとの5〜8位決定戦に臨むことが決まった。

■試合後コメント
WR9中畑友里
イスラエルでの世界選手権では全然パスを捕ることができず、自分でもキャッチ力が課題だと自覚していました。TWGの日本代表でプレーするチャンスをいただいて、このままで終わるのは悔しいので、兄(元京都大QB中畑尚大/現京都大攻撃コーディネーター)にパスを投げてもらったり、色々な方に練習につきあっていただきました。男子日本代表の六川(永一)さんにはルートの走り方を教えてもらい、カバーを振り切れるようになりました。TDプレーは周りに守が沢山いたのでドキドキしてしまいましたが捕ることができました。次の試合も負けたことを引きずらずに、できるだけ高い順位をとれるように試合に臨みたいと思います。