【TWG2022ゲームレポート】イタリアとの接戦を制す。R北崎がピンチを救うQBサック
米国アラバマ州バーミンガムで行われているザ・ワールド・ゲームズ2022。フラッグフットボール競技は現地7 月11日に2日目を迎えた。予選Bブロック所属の女子日本代表は、イタリア、ブラジルとの2連戦に臨んだ。
イタリア戦は19対14の辛勝。世界ランクでは日本の6位に対し、イタリアは8位と格下、『マスト・ウィン』の相手だったが、思わぬ苦戦を強いられた。
コイントスに勝った日本は後半の選択権を選んだ。イタリアの最初の攻撃機会にシリーズ更新許さなかった日本は、QB磐田千紘からパスを受けたWR三宅萌がラン・アフター・キャッチでシリーズ更新。ゴール前13ヤードに進んでC佐藤由樹の先制TDにつなげた(1点トライは失敗)。
イタリアの2回目の攻撃も、LB近江佑璃夏の2連続フラッグプルと、DB中澤奏子のパスカットでシリーズ更新を阻止。
しかし、日本も反則でシリーズ更新できず。ここまでイタリアにシリーズ更新を許していなかった守備も、ランに苦戦しはじめた。日本の反則もありゴール前6ヤードに迫られ、イタリアにTDと、トライの1点コンバージョンの成功を許し6対7と逆転されてしまう。
日本は次の攻撃機会もシリーズ更新ならず。反対に勢いが出てきたイタリアは再びゴール前に迫って得点のチャンスを迎えた。しかし、第3ダウン、パスを試みたイタリアのQBを、ラッシャー北崎あかりが急襲しQBサックに仕留めてゴールから13ヤードまで押し下げた。第4ダウンのプレーも北崎が前進を許さなかった。
ピンチをしのいだ守備に攻撃も応えた。QB磐田から鋭いロングパスを受けたWR三宅萌が、ジャックルしたボールをスピードを落とさずに確保すると、そのままエンドゾーンを駆け抜けてTD(トライ失敗)。12対7と再びリードを奪った。
後半は日本の攻撃からだったが、シリーズ更新できず。反対にイタリア攻撃にTDと1点コンバージョンを決められて12対14と再び2点を追う展開になった。
日本はQBに目黒七星を投入。目黒の2度目の攻撃シリーズは、C佐藤へのパスでシリーズを更新。さらにWR中畑友里へのパスでゴール前に迫り、ワイド・オープンになったWR中澤へのTDパスを決めて再逆転に成功。
トライの1点コンバージョンもタイト体型から左右真ん中にレシーバーを放って守備を引き寄せ、中央で完全にフリーになったWR近江へのパスを決めて、19対14とした。近江は守備でも好フラッグプルを随所に見せる活躍だった。
■試合後コメント
R(ラッシャー)北崎あかり
イタリアは絶対に勝たなければならない相手でした。使っていたプレーもスカウティング通りでしたが、苦戦してしまいました。(QBサックのプレーは)その前にラッシュが届かずにロングパスを決められてしまったプレーがあったので、とにかくプレッシャーをかけようと思っていました。QBサックができたのは、他のメンバーのカバーがよくて、QBが投げられずにいたからです。チーム全員でできたQBサックでした。次のブラジル戦は夜なので、体力的には大丈夫だと思います。
QB目黒七星
投入されたからには絶対に逆転しなければと思っていました。レシーバーの皆さんと情報共有をしながら、絶対に(TDを)とりにいこうと意志統一もできていました。ちいちゃん(QB磐田)とは、二人共小学校1年生からフラッグを始めて競技歴は同じなのですが、私は最初は違うポジションでQBは中学からはじめました。私はちいちゃんほど肩が強くないので、プレーをよく理解することと、丁寧にプレーすることを心がけています。個人的には最後のトライのプレーがデザイン通り決まったのが今日のベストプレーです。
WR/LB近江佑璃夏
もっと点差をつけて勝てると思っていたのですが、接戦になってしまいました。チームとしてもっとできると思うのでしっかり修正します。メキシコ戦は出場機会が多く、暑さもあってきつかったこともあり、フラッグプルのミスやパスのドロップが多くなってしまいました。今日はその反省をしっかりして臨んだのと、出場機会を調整してもらって、攻守共に最後まで全力でプレーすることができました。ブラジル戦はフラッグプルのミスなし、ノードロップを意識して臨みます。