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【TWG2022】フラッグ女子日本代表、強豪メキシコに『悔しい』善戦


現地7月10日、米国アラバマ州バーミンガムで開催されているザ・ワールド・ゲームズ(TWG)は、フラッグフットボール競技の開幕を迎えた。

予選Bブロック所属の女子日本代表は、初戦でメキシコと対戦。13対34の敗戦を喫したが、昨年12月のIFAF世界選手権2位、直近の試合では世界選手権王者の米国を破っている強豪を相手に随所に好プレーを見せた。

コイントスに勝った日本は後半の選択権を選んで守備から開始。開始早々、メキシコQBディアナ・フロレスの放ったロングパスをDB辰野汐里が見事にカット。しかし、メキシコCコンテレアス・シルビアにTDパス、トライもWRモニカ・ランセルへのパスを決められて7点の先行を許す。

しかし、メキシコの2回目の攻撃機会は、第3ダウンロングの状況でDB金谷明咲妃がロングパスをカット。第4ダウンのヒッチからのダブルパスもDB中澤奏子がカットして得点を阻止した。

日本はこの直後の攻撃でQB磐田千紘がC佐藤由樹へのロングパスを決めて一気にハーフライン1ヤードに進むと、再び佐藤へのパスでシリーズを更新。そして、コーナーのルートをとった佐藤へのTDパスを決めた。しかし、トライのパスはインターセプトを喫して1点を追う展開になった。

次のメキシコの攻撃も第4ダウンのパスをDB金谷がカットして阻止したが、QB磐田からWR中澤へのロングパスをインターセプトされてモメンタムを掴むことができず。メキシコはWRランセルへのTDパスで加点。6対14となった。

前半残り2分53秒で回ってきた攻撃機会に投入されたQB目黒七星は第4ダウンをWR近江佑璃夏へのパスで突破。さらにWR中畑友里へのパスを決めて前進しゴール前7ヤードに迫った。しかし、第4ダウンのTDを狙ったパスをインターセプトされて得点ならず。メキシコは残り前半残り10秒でWRパメラ・レイエスのラン・アフター・キャッチで加点し、6対21の折返しとなった。

日本の攻撃から始まった後半、最初の攻撃機会はシリーズを更新できず。QBセリア・シルバを投入したメキシコに1TD追加を許す。日本はQB磐田からWR近江への2度のパスで前進。第3ダウンにC加藤純奈へのパスを決めてシリーズを更新。さらにWR三宅萌のパスで前進するがエンドゾーンには届かず。

この後にメキシコに1TD(トライ失敗)を追加され、6対34とされた。しかし、日本は最後まで奮闘。WR三宅萌が再三のビッグゲインを見せてエンドゾーンを目指す。守備もLB佐伯涼香の好フラッグプルによって、メキシコを第4ダウンに追い込み追加点を許さず。

終了間際にはWR三宅への2度のパスによるビッグゲインでゴール前に迫り、終了45秒前にWR近江へのプレーアクションパスでTD。トライもWR中畑へのパスが成功して一矢報いた。

初日終了後、大会本部は対戦形式を変更。当初、準決勝進出の権利がなかったブロック4位にも出場権を与え、反対ブロックの1位と対戦することになった。

■試合後コメント

主将C/LB1 佐藤由樹
昨年の世界選手権2位、直近の大会では米国を破っているメキシコと初戦で戦えたことは光栄でした。勝ちたかったですが、序盤に攻撃がターンオーバーを多く喫してしまったこと、守備はビッグゲインを奪われてしまったことが反省点です。パスのドロップが多かったのは、暑さで集中力が欠けてしまったところもあったと思います。しっかりと修正して、明日のイタリア、ブラジル戦に勝って、予選ブロック2位通過を目指します。

WR18三宅 萌
前半は様子を見てしまいました。前半はカバーされていたこともありパスがあまり飛んできませんでしたが、後半はカバーがゆるくなってパスが飛んでくるようになりました。メキシコは一人ひとりの捕球範囲が広いなと。あの範囲を捕れるレシーバーはまだそんなに多くないので、その部分には実力差を感じました。また、メキシコの守備はスペースを詰めてくるスピードがとても早く、普段なら『いけるな』という場面でいけなかったところがありました。悔しい思いはありますが、暗くはなっていません。

DB65辰野汐里
今日、パスカットができたのは練習してきた成果です。海外の選手に高さやスピードで勝つことは難しいですが、球際は大事だという話しをチーム内で共有して、相手が捕球し、確保するまでの間にボールを弾くことを意識して練習してきました。私は守備だけの出場なので、攻撃の時にはサイドラインからダウンを伝えたり、攻撃の負担を少しでも軽くしたいなと思っています。また、ローテーションによってはフィールドの中で私が一番年上になることもあるので、周囲のメンバーを落ち着いてプレーさせることを心がけています。チーム一丸となって、決勝トーナメントに進みたいと思います。

photo&text Hirobumi.Kamimura(JAFA/HUDDLE MAGAZINE)