【World Games 2022】フラッグもタッチも
もっと多くの人に 知ってもらいたい
フラッグ女子日本代表WR三宅萌

身長よりも高いボール飛びつくバネ、切れ味鋭いカットバックを駆使した捕球後のラン。フラッグフットボール女子日本代表WR三宅萌はビッグプレーを周囲に期待させる雰囲気を持っている。7月７日から17日に米国アラバマ州バーミンガムで行われるワールド・ゲームズで初採用されたフラッグフットボールに、日本代表として参戦する三宅に、フラッグフットボールとの出会いと、魅力、そして大会への意気込みを聞いた。

――フラッグフットボール以外の競技経験は？

三宅　高校時代は３年間、サッカーをしていました。武庫川女子大では6人制のタッチフットボールを始め、さくらボウル（女子タッチフット日本一決定戦）に2年生と4年生の時に優勝することができました。今も社会人チームの虹翔∞（ニジカケルエイト）で、タッチフットボールを続けています。ポジションはWRとDLをしています。

――フラッグフットボールとの出会いは？

三宅　私と同じくタッチフットもプレーしている佐藤さん（由樹／フラッグ女子日本代表主将）がフラッグフットボールの日本代表になっていたのがきっかけでした。「こんな競技があるんだ」と知った次の年に女子フラッグ日本代表のトライアウトが開催されると聞いて、試しに受けてみました。

――昨年12月にイスラエルで行われたIFAF世界選手権は出場されましたか？

三宅　日本代表には選出していただいたのですが、新型コロナウイルスの影響で、出場するためには隔離期間も含め1ヶ月近く仕事を休まなくてはいけなかったため参加できませんでした。私はフリーランスでイベントの展示ブースや什器を作る大工をしているのですが、さすがに１ヶ月仕事を休むのは厳しかったです。今回は隔離期間がないので参加することができます。

――海外の選手と対戦することにどんな期待を持っていますか？

三宅　フラッグフットボールを始めた理由の1つは「フラッグフットボールにはもっと上手い人がいるのかな」と考えたからです。海外の選手はフィジカルにも強いでしょうし、うまい選手もたくさんいると思うので、そういう選手たちと対戦できることがとても楽しみです。

――仕事をしながらフラッグフットボールもタッチフットボールも競技することは大変かなと思います。一番大変なことはなんですか？

三宅　体力的ところですかね（笑）。仕事も肉体労働なので。週末は基本的にお休みを頂いていていますが、フラッグフットボールとタッチフットボールで予定が埋まっています。

――フラッグフットボールを始めてよかったなと思うことは？

三宅　友達が増えたことです（笑）。タッチフットボールと同じような競技をしていて、同じような生活スタイルを持っている人たちなので、話が合う友人に出会えた感覚です。

――レシーバーというポジションは自分に合っていると思いますか？

三宅　スポーツに関しては目立ちたいタイプなので、合っていると思います。キャッチが上手いとは思っていませんが、ボールに対する執着心はあると思います。

――レシーバーとして得意なことは？

三宅　捕球後のランだと思います。足は比較的速い方だと思います。直線のスピードはそこまで速くないと思いますが、カットしながら走ることが得意です。

――ルートの走り方はタッチフットボールとフラッグフットボールで似ていますか？

三宅　わりと近いと思います。ただフィールドの大きさが違うので、多少の差はあります。タッチフットボールはフィールドの横幅が40ヤードあるのに対して、フラッグフットボールは25ヤードしかありません。横にスライドして走りきればオープンになれるイメージがフラッグフットボールではできません。今はだいぶ慣れましたが、角度やタイミングなどの調節に最初は戸惑いました。敵も味方もフラッグフットボールの方が近い位置にいるので、オープンになっている時間が短いイメージがあります。

――今回のワールド・ゲームズでの個人的な目標は？

三宅　TDを取れたらいいなと思っています。

――フラッグフットボールとタッチフットボールを両立している選手として夢はありますか？

三宅　フラッグフットボールの人にもタッチフットボールを知ってほしいと思いますし、タッチフットボールの人もフラッグフットボールの人たちと交流を持てたらいいなと思います。どちらの競技も、もっと多くの方々に知ってもらえる機会があればいいなと思います。今回、女子日本代表としてワールド・ゲームズに参加するのも、そういうきっかけが作れたらいいなという思いがあります。