【TWG2022順位決定戦レポート】日本、総合力でブラジルに快勝
米国アラバマ州バーミンガムで開催されているザ・ワールド・ゲームズ(TWG)のフラッグフットボール競技。現地7月12日の準々決勝でオーストリアに惜敗したフラッグフットボール女子日本代表は、ブラジル、イタリア、フランスとの5〜8位決定戦に進んだ。
第一ラウンドの相手はブラジル。前日、終了プレーで劇的な逆転勝利をしたとはいえ、実力の拮抗した相手だ。しかも、試合開始は炎天下の中、強豪オーストリアと対等のシューティングアウトを演じてから約3時間後。疲労はピークに達していた。しかし、前半は12対14とリードを許したものの、後半に逆転。一度掴んだモメンタムを離さずに30対20の快勝につなげた。
序盤はこれまで正確なキャッチとアグレッシブなラン・アフター・キャッチで日本攻撃の核となっていたC佐藤由樹がドロップを繰り返すなど、明らかに疲労の色がにじみ出ていた。しかし、そんな状況を覆したのが若手メンバーたちだった。
6対14で迎えた前半終了間際にはオーストリア戦で大活躍を演じたQB目黒七星を起用。エースQB磐田千紘をWR起用する布陣を敷き、目黒から磐田へのパスでシリーズ更新とTDを挙げた。
目黒は後半最初の攻撃機会にも、アウト&アップのルートで見事にブラジル守備のカバーを振り切ったWR近江佑璃夏に絶妙なパスを送り込んで逆転TDを演出した。
守備は負傷者でDBの数が足りない状況だったが、LBの人員を増やして対抗。これまで交代出場だったLB佐伯涼香がパスカット、インターセプトと大活躍を演じて、メキシコの攻撃を断ち切った。
もう一方の順位決定戦第一ラウンドはイタリアがフランスに18対13で勝利。日本は7月13日、5位決定戦でイタリアと再び対戦する。
■試合後コメント
LB4佐伯涼香
オーストリア戦で全力を出し切っていたメンバーが多かったので、皆疲れていることは感じていました。私は暑さにも強いので、めちゃめちゃ元気でした(笑)。周囲が疲れている分、私はブラジル戦に全力を注ぎました。ボールに絡めるのは調子がいい時です。今日は調子がいい波がきていました。昨年の世界選手権で負けたブラジルに二度勝てたことは、練習の積み重ねの成果だと思います。5位決定戦で対戦するイタリアは正直、相性があまりよくないと感じていますが、5位目指して勝ちにいきます。
QB12目黒七星
世界選手権で負け、昨日も終了プレーで逆転勝ちというブラジルを相手にしっかり点差をつけて勝てたことは本当に嬉しいです。練習ではちーちゃん(QB/WR磐田)にTDパスを決めたことはありますが、試合では初めてでした。QB同士で一緒に出場して得点できたことはとても嬉しかったです。5位決定戦のイタリアには勝ってはいますが苦戦したので、しっかり点差をつけて勝って、1つステップアップを目指したいと思います。