【カレッジ】アメリカに惜敗 全勝メキシコとの対戦へ
現地時間6月6日(月)※日本時間7日(月)メキシコ合衆国モンテレイ市で開催されている、大学世界選手権2016が行われ、カレッジ日本代表がアメリカ代表と対戦し、14対22のスコアで敗れました。
試合終了間際、逆転のタッチダウンをあげて勝利を掴みかけた日本代表でしたが、残り時間で再逆転を許すという厳しい結果になりました。日本代表は現地時間6月8日(水)アメリカと並びここまで全勝のメキシコと対戦いたします。
この試合のゲームMVPには日本のRB西村七斗(立命館大)が選ばれました。
■カレッジ日本代表 鳥内秀明監督(関西学院大学)
◇試合後の感想
勝てるチャンスもあったので、非常に残念。最後に時間が1分も残りすぎた。タイムアウトを使いながら時間をなくしていきたかったけど、最後の(タッチダウン)ランが一気に通ってしまった。最後のキックは少し短くて捕らせてはいけない選手に捕られてしまった。色々と策があったけど、全部失敗したのが痛かった。
◇アメリカの印象について
例え出身がディビジョン2のメンバーであっても、スキルポジションに対してのタックルは厳しい。(キックによる)3点では厳しいので、点を取るゲームプランを立てていたけど、勝負どころでやられてしまった。
◇アメリカに通用する部分
攻守のラインは十分にできている。オフェンスはランプレイが真ん中から出ていたからいけると思った。みんなよくやっている。守備は最高の出来だった。オフェンスもランが出たら次にパスを投げたくなるけど、我慢してよくやっていた。
◇メキシコ戦への意気込み
メキシコは(アメリカより)もっと組織化されているのでしんどい戦いになると思う。まだネタが残っているので、あらゆることをやりながら勝ちにいく
■RB西村七斗(立命館大学3年)
◇試合後の感想
最後のタッチダウンで勝てたと思い、その気の緩みが負けにつながったと思います。アメリカ代表は、U-19の時と同じでスピードがあって強かったです。(自分が)練習して体を大きくしてきたので、今年は少しは大丈夫かなと思いましたけど、けっこうきつかったです。
◇ゲームMVPの感想
素直に嬉しいです。でも試合に勝てなかったのが悔しいです。
◇メキシコ戦への意気込み
メキシコ戦でもランを出して、絶対に勝ちたいと思います。
■RB李卓(慶應義塾大4年)
◇試合後の感想
試合前からチームでも勝てるとみていて、絶対に勝とうという風にまとまっていました。純粋に結果的に負けたのはすごく悔しいです。個人的にもチーム的にももったいないシリーズがたくさんあったので、勝てる試合を落としたというのがみんなの感想です。OLが押せていてランは通るとチームで分かっていたので、少しもったいない気はします。取れるシリーズを最初から取っておかないと、このような結果になると思いました。(昨年の世界選手権の)シニア代表の時から自分も成長できたので、自信を持って挑めました。
◇メキシコ戦への意気込み
ここには負けるために来たわけではないので、メキシコには絶対勝ちます。
ゲームサーマリー
試合は日本のキックオフでスタート。好リターンで敵陣47yからの攻撃となったアメリカは、QB Dan Casey(Duke Univ)のランを中心に小気味よくボールを進め、最後はRB Kennedy Hill(Taylor Univ)が14yを走りきりTD、あっさりと先制点を奪った。
対する日本代表は自陣20yから。スタートQBは政本(早稲田大卒)、RB西村七斗のランプレーを中心に組み立て、敵陣までボールを進めるもののパスが決まらず攻撃は続かない。しかし好パントで敵陣5yに相手を押し込めた。
続くアメリカの攻撃を3回で終わらせたものの、自陣49ヤードからの日本の攻撃も3回で終了。しかしまたもパンター大塚(京都大)の好パントで、相手攻撃を敵陣2ヤードまで押し込めた。
ここでアメリカは3回連続パス不成功でパント。日本は敵陣35yという好ポジションで攻撃権を得た。RB李 卓(慶應義塾大)のランでダウンを更新すると、李のランプレーを連続しコール前へ。最後はQB政本が1yを押し込みTDをあげる。第1Qは7対7という展開になった。
自陣43yから始めたアメリカの攻撃、WR Christopher Grice Jr(New Mexico Highlands Univ)のパスプレーと、QB Caseyのスクランブルランでボールを進め敵陣33yでFG(フィールドゴール)トライ。
キッカー(K) Matthew Davis(Univ of North Carolina at Pembroke)のキックは不成功に終わった。
自陣33yからの日本の攻撃、WR 青根(関西大)のパスキャッチでダウンを更新すると、ランにパスにRB李を起用、敵陣38yで第4ダウン1y、ここでパンタ-が前にボールをトスするトリックプレーを見せたがこのパスは不成功になった。
次のアメリカの攻撃。自陣49yからの第3ダウンのパスプレーをDB秋山(立命館大学)がインターセプト、日本が攻撃権を奪い返す。しかしその後の日本の攻撃はリズムが悪い。パス失敗、QBサックとジリジリ後退する。迎えた第4ダウン15y、パンタ-がボールをファンブルし自陣24yで攻撃権を渡してしまう。しかし、ここで日本の守備も踏ん張り、3回のランプレーを止め、第4ダウン4y。ここでアメリカはギャンブル、パスを決め勝ち越しのTDを上げた[WR(#80)]。しかしPATのキックは失敗し、7対13とアメリカリード。
この後それぞれの攻撃はいずれも得点には結びつかず、7対13アメリカリードで前半を終えた。
後半は自陣21yから日本の攻撃でスタート。RB西村、RB李、の両エースのランプレーで前進を重ねる。もパス失敗と反則で失速。第3ダウン19yをパントで切り抜ける。
続くアメリカの攻撃は自陣31y、QB Caseyのスクランブルでダウンの更新をするものの、DL仲里(立命館大卒)のロスタックル、QBへの激しいパスチャージで第4ダウン30yと押し込みパントに追い込む。
続く日本の攻撃は自陣35y。WR 西村有斗(日本大卒)のパスでダウンを更新するものの敵陣39ヤードで第4ダウン3y。ギャンブルのパスは失敗に終わった。
続くアメリカの攻撃は自陣39yから。攻撃の途中で3Qが終了し4Qへ入る。3Qを終了し、7対13と
アメリカがリード。
このシリーズ、QB Caseyのスニークプレーでダウンを更新し、敵陣33yでのランプレー RB Grice Jr
がボールをファンブル。これをDB秋山(立命館大)がリカバーし攻撃権を奪い取る。しかしその後の日本の攻撃は3回で終了、パントとなった。
続くアメリカの攻撃は自陣37yから、ランとパスを織り交ぜ小刻みにボールを進めるが、QB Caseyのランが止まらない。ボールを敵陣15y迄進め、第4ダウン6y。ここでアメリカはFGを選択、しかしキックはポストにあたり不成功となった。得点は7対13のまま。
続く日本の攻撃は自陣20y、RB李 卓のランプレーの連続でダウンを更新、WR猪熊(立命館大)のキャッチ、RB西村のキャリーでダウンの更新を続ける。
ここで残り時間は3分、敵陣45yからの第1ダウン。RB西村の連続キャリーでダウン更新、更にRB李 卓のロングゲインで一気に敵陣16yまでボールを進めた。そして、RB李のラン、パス不成功の後、第3ダウン7y、RB西村がエンドゾーンまで一気に13yを走りきりTDをあげた。PATも決まり、14対13と日本が逆点に成功した。残り時間は約1分
しかし試合は未だ終わってはいなかった。
続くキックオフ、アメリカは敵陣49yまでキックオフを返す。そして最初のプレーでWR(#80)へロングパスを決め、一気に敵陣15yまでボールを進めると、ランプレーを2つ挟み、残り5秒でタイムアウト、ボールは敵陣6y。
キッカー(K)Davisがこれを決め 14対16と日本を逆転した、残りは2秒だった。
この後のキックオフリターン。日本はリターナーがバックワードパスを試みるも、これをアメリカが
インターセプトしそのままTD、最終スコアーはスコアーは14-22となった。